「昨夜は4時間しか眠れなかった。案の定、今朝から頭が痛い」——睡眠と頭痛の関係を体感している方は少なくありません。しかし興味深いことに、寝すぎても頭痛が起きることがあります。本コラムでは、睡眠と頭痛の複雑な関係と、頭痛を予防するための睡眠習慣を解説します。
睡眠不足が頭痛を引き起こす理由
睡眠中、脳はさまざまな修復作業を行っています。睡眠不足になると、この修復が不十分になり、頭痛につながるいくつかのメカニズムが働きます。
セロトニンの低下
睡眠不足はセロトニンの分泌量を減少させます。セロトニンは脳血管のトーン(緊張度)を調整する役割を持っており、不足すると血管が拡張しやすくなります。これが片頭痛の引き金になることがあります。
コルチゾールの上昇
睡眠が不足するとストレスホルモンであるコルチゾールが上昇します。コルチゾールは炎症を促進し、痛みの感受性を高める作用があるため、普段は気にならない刺激でも頭痛として感じやすくなります。
グリンパティックシステムの低下
近年の研究で、睡眠中に脳の老廃物を排出する「グリンパティックシステム」が活発に働くことが分かっています。睡眠不足だとこのシステムが十分に機能せず、脳内に老廃物が蓄積して頭痛の一因になる可能性が指摘されています。

寝すぎても頭痛になる?「週末頭痛」の謎
平日は6時間睡眠でも大丈夫なのに、土日に9時間寝たら頭が痛くなった——という経験はありませんか。これは「週末頭痛」と呼ばれる現象で、主に2つの原因があります。
- カフェイン離脱:平日は朝にコーヒーを飲む習慣がある人が、休日に起床が遅れてカフェイン摂取のタイミングがずれると、離脱症状として頭痛が起きます
- セロトニンの急激な変化:睡眠時間が急に長くなると体内時計が乱れ、セロトニンバランスが崩れます
週末も平日と同じ時間に起床し、2時間以上の睡眠時間の差をなくすことが週末頭痛の予防に効果的です。

頭痛を予防するための睡眠習慣
最適な睡眠時間を把握する
一般的に成人の推奨睡眠時間は7〜8時間とされますが、個人差があります。HareLogで睡眠時間と頭痛の発生を記録し続けることで、「自分にとって頭痛が起きにくい睡眠時間帯」を数値で把握できます。
就寝・起床時間を一定に保つ
体内時計を安定させることが最も重要です。週末も含めて毎日同じ時間に起床する習慣をつけましょう。
就寝前のルーティンを作る
- 就寝1時間前からスマートフォンの使用を控える
- 照明を暗めにする
- 軽いストレッチや深呼吸でリラックスする
- 室温を18〜22℃程度に保つ
まとめ
睡眠と頭痛の関係は「不足しても寝すぎても悪影響」という複雑なものです。大切なのは自分に最適な睡眠時間と就寝パターンを見つけることで、それにはデータが必要です。毎日の記録を積み重ねることで、「自分の頭痛は睡眠が5時間を切ると発生しやすい」という個人的な法則が見えてきます。